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天狗のカツラ
幹周 7.38m 樹高 40m 標高 900m
日原集落と奥山を繋ぐ小川谷橋から、日原林道を遡ること5km。そこは清らかな水音響く、名栗沢と呼ばれる谷地になる。「名栗沢のトチノキ」、「名栗沢のネジリモミ」など、ここから鍛冶小屋窪にかけては数多くの巨樹・巨木が見られる日原自慢の地帯でもあり、その中の一つに「天狗のカツラ」が含まれている。
「天狗のカツラ」とは、実は私が見つけて名前を付けた巨樹の一つだ。天狗伝説など一切なく、知らない人には誤解を招くが、「命名」の由来はその樹形にある。左の写真を見て頂きたい。カツラにしては変わった形である。一本の大枝を、重力に逆らうように横方向に伸ばしている。その様子を最初に見たときに、天狗の長く伸びた「鼻」のように感じたものだ。この苔むした大枝には、ギボウシが着生し、初夏には白い花を咲かせて楽しませてもくれる。
植林の杉木立に囲まれて、巨樹の環境としては褒められたものではない。ただ、この巨樹が伐採されずに残った、ということには感動を覚える。植林作業の日陰を残す憩いの場として、はたまた巨樹を切るには忍びない、という畏敬の念からだろうか。そんな想像も、また楽しい。

撮影日
上 2002年5月7日
右 2002年5月7日
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