東京最後の聖域「にっぱら」
 巨樹・巨木

オリツキクボ源頭のカツラ

幹周  未測定     樹高  35m       標高  1340m

撮影日 2004年12月19日






 冬の森は見通しが利く。それが例え木々の枝越しの景色であっても、対岸の山や見上げた空の様子などがよくわかる。同じ山でも、生い茂る葉に覆われた夏場と比べると、そのあまりの視界の広さの違いにむしろ開放感すらあるほどだ。特に、雪が降り積もる前の11〜12月の季節は、山登りをするにも快適な温度であるといえるだろう。そして私の場合、この時期の最大の楽しみが「巨樹探し」となる。

 このオリツキクボ源頭のカツラは、この写真を撮影した以前からその存在を知っていた。というのも、孫惣谷を挟んだ対岸の山を歩いている時に、裸木で覆われた山腹の中に、飛び抜けて大きな木を見つけていたからだ。その樹形から、おそらくカツラであろうと予想はついた。地形をよく把握し、どこから登ればその木に辿り付けるのかを検討する。そして次回、この巨樹に対面するべく地図を見ながら登り上げ、足場に苦戦しながらもなんとか対面を果たすことができた。

 この巨樹は、写真で見る以上にキツイ斜面に根付いている。幹周測定も一人ではとても無理で、複雑な樹形からも正確な計測には複数人が必要であろう。しかし、遠目からでも良く分かるほどの大きさは本物である。私がこのホームページで、プロフィールの写真に使用しているのがこの巨樹と一緒のもので、185cm以上ある大柄な私と比較すると、このカツラのスケールを感じていただけると思う。(プロフィール)


 ちなみに、このプロフィール写真の撮影は大変だった。キツイ斜面に三脚を据え、セルフタイマーをセットし、その斜面を駆け抜けて巨樹脇の岩に飛び乗る。巨樹を見つけた時には、必ず自分を入れた記念写真を残すようにしているが、この時には何度もシャッターには間に合わなかった。写真の私は涼しそうな顔をしているが、バカなチャレンジのせいで心には全く余裕なしの状態だった。

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