先週に引き続き、今回も金岱山に向かう。現在も鍾乳洞先の小川谷林道は、事実上?歩行禁止となっているので、一石山神社裏からのルートを辿ることになった。
しかし、先週と同様に気温も湿度も高く、登り始めの急登は全く無風の中で全身汗まみれとなってしまった。まだ体が山に慣れていないとはいえ、高気温での低山の登山はかなりの危険を伴う。これも一歩間違えば、先週の熱中症の二の舞になるところであった。まあ、カメラ機材さえなかったら、こんな大汗をかくこともないのだけれど・・・。
急登をクリアするとベンチのある尾根に出る。ここは風が吹き渡る。今までの汗地獄から、まさに天国に辿りついたような涼やかな風が火照った体に心地よい。水分をガボガボと補給して、しばらく休憩。ここまで来たら、あとはタワ尾根への目途が立つ。おもむろに立ち上がると、先程までの元気のなさがうそのように歩を進める。と、調子良く登っていたら、タワ尾根手前の急登で足を滑らして、コケそうになった。
それにしても人がいない。メインの登山口が使えないことが原因だろうが、タワ尾根筋がこれほど人気を感じないとはいつ以来のことであろうか。確か、まだ金岱山のミズナラがほとんど知られていなかった頃も、このような感じだったような気がする。尾根筋にはキノコも多く見られ、最も美しいキノコと言われるタマゴタケも随所に見られた。(写真左)
金岱山のミズナラも、この日に訪問したのは私だけだったかもしれない。何かこの大ミズナラも、訪問者の激減で少し野生に返ったようであり、今まで見た時よりも迫力が増しているようだ。(写真中) 大ミズナラを前にして、ここで昼食を摂るのも久しぶりである。私以外の誰もいない空間で、幸せな時間を満喫させてもらった。
その後、金岱山のオオヤマザクラにも訪問したのだが、なんと鱒茸(マスタケ)が付いてしまっていた。(写真右) もともとかなり弱っていた巨木で、幹の半分はすでに生気を感じられない状態だった。しかし、現実にこうしてキノコという死の兆候が現れると、少しばかり感傷的になってしまう。
ちなみにこのマスタケ、人によっては舞茸よりも珍重される食べられるキノコで、硬くなってしまう前の幼菌の頃がベストなのだそうだ。この写真以外の場所にもう一塊があって、それこそはまさに食べ頃であった。が、持ち帰ったわけではない。(きっぱり) |