日原桜樹林


トゲ山さくら樹林

 日原集落の対岸に、地元でトゲ山と呼ばれる尾根がある。尾根下部に尖った岩場があり、それを指してトゲ山という説もあるが、知り合いの古老の話では、その尾根の光の回り具合で時を知ったということで、時計が転化してトゲになったという。どちらの説も一理あるように思えるが、直接伺った後者の説を個人的には応援したい。
 写真の山桜群は、おそらく全てがカスミザクラであろう。新緑の中に白のアクセントが調和して、生命力溢れた輝きを発散しているかのようだ。
 この場所に咲くのは何故かカスミザクラで、時期的に一週間ほど早いヤマザクラが咲いているのは見たことがない。日原の山の最後を飾るこのサクラは、ここ以外にも日原川を挟んだ対岸の山腹には数多く見られる。ただ、年によってはさくらにも当たりはずれがあるようで、毎年この光景に巡り逢えるとは限らない。

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