東京最後の聖域「にっぱら」 |
巨樹・巨木 |
孫惣のモミ |
幹周 4.24m(2017年2月19日計測) 樹高 35m 標高 1140m |
日原山地の中心をなす天祖山のその中腹に、東京都とは思えない白ブナの聖地がある。そこには幹周が4mを超える稀有なブナが、至近距離になんと3本もあり、それに続く4m候補もまだまだ控えている。私の知る限り、日原でこれほどブナの巨木の密度が濃い場所はここを措いてないと思う。 しかし、この森の中にそれらのブナ以上の幹周りを持つ巨木がある。樹種こそ違うがこの孫惣のモミは、その樹高に於いてもこの森のシンボルツリーと言えるかもしれない。このモミの後ろにも4mほどのモミがあり、秋から冬にかけてブナの多いこの森に深緑のアクセントとなっている。 ブナが多い森であることは、野生動物にも暮らしやすい森と言えるだろう。ブナの実を好む野生動物は多く、ツキノワグマなどにとっては冬眠までに脂肪を蓄える貴重なエサとなっている。それはリスにとっても同じで、他にモミの実もリスには御馳走となる。かつて私が日原で初めてリスを見たのは、孫惣のモミを駆け上る可愛い姿であった。 孫惣谷林道は、奥多摩工業の石灰岩採掘を主とした道で一般車の侵入は禁止されている。また、その道を使って登山をする人も少なく、孫惣谷の両岸の森に巨樹・巨木が多いことを知る人もまた少ない。しかし、私のように天邪鬼の要素があり、他の人に出会わない森歩きを好む者にはなんとも魅力的なエリアだ。 2017年4月22日 一葉 |
撮影日 上 2017年 2月19日 下 2017年 2月19日 日原の巨樹・巨木 樹種別巨樹・巨木 針葉樹の巨樹 Home |
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