モミソのミズナラ
幹周 5.90m 樹高 23m 標高 1550m
このミズナラの情報は、数年前からうすうす知っていた。あるサイトに紹介されていたものだが、それは2001年11月の山行を記した中の一枚の写真として、私の記憶にず〜っと残されたままでいた。ただ、そのミズナラはかなり大きいという記述はあるが、数値のことは何も書かれていなかった。場所の特定は難しくなかったが、なにせ集落から遠い。かつては自分の車で林道の奥まで乗り入れていたが、この当時から現在に至るまで、車を所有していない私にとってはまさに幻の巨樹となっていた。
そして今年に入り、やはりあるサイトの情報の中に、このミズナラが人と一緒に撮られている画像を見つけてしまった。その写真が私に与えた衝撃は大きく、この巨樹に逢いたい気持ちは一気に高まった。そこで、日原探検隊として行動を共にする機会の多いsizukuさんに連絡を取り、この巨樹の情報を知らせしてお誘いすると、まさに飛びつくような勢いで同行を了承してくださった。そして同じ探検隊のhideさんにも連絡していただき、急遽12月6日にこのミズナラの調査をすることにした。
日原林道をhideさんの車で奥山に入り、そこから登山道を歩きやがて某尾根に取り付く。標高を上げていくに従い巨木の密度は濃くなり、幹周りが3.5m、4.1m、3.7mのミズナラが次々と現れる。そしてさらに大きい4.5mのミズナラが我々の前に立ち塞がった。。このミズナラを見た時に、写真で見たあのミズナラと樹形が似ていることが気になった。「もしかしてこれなのか・・・」 やや残念な気持ちがよぎるが、写真で見た本物は6mを超えるはずだと信じ、さらに尾根の上を目指すことにした。
それは広かった尾根が狭まり、3mを超えるツガの巨木を過ぎたその先で、私は只ならぬ気配に目を凝らした。あった!間違いなく写真のミズナラだ。私はsizukuさんとhideさんに大声で告げると、その想像以上のミズナラの迫力にヘラヘラと笑うしかなかった。そして標高1500mを超える痩せ尾根に、何百年もの風雪にも負けずに立ち尽くすその雄姿を見て、言い知れぬ感動に包まれていた。この時、探検隊の三人でこのミズナラと一緒に撮った記念写真は、私の大切な宝物である。
2009年12月18日 一葉
撮影日
上 2009年12月06日
右 2009年12月06日
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