東京最後の聖域「にっぱら」
 巨樹・巨木
 
ハンギョウのメグスリノキ 
 
幹周  3.05m      樹高  30m       標高  905m 
 
 
 この木にハンギョウのメグスリノキと名付けたが、ハンギョウ尾根にあるわけではない。ハンギョウ尾根は、長沢背稜から小川谷へと続く比較的に穏やか尾根で、マイナールートを歩く嗜好家には登りでも下りでも利用できる御馴染みの尾根であろう。そのハンギョウ尾根の近くの名も無き小さなクボに、全国でも6番目の大きさのメグスリノキが石だらけの斜面に逞しい根を張っている。この日原の名木の一つがその名を借りたとしても、ハンギョウ尾根に不満はないだろう。

 メグスリノキの樹皮はブナやホウノキなどと似ていて、見分けるにはかなり苦労する。まして、葉の無い季節であれば頼るのは樹皮のみで、この木を見つけたのも2007年の3月のことだった。正直、葉が出るまではメグスリノキだという自信が持てず、イタヤカエデかもしれないという疑いも解けなかった。そして緑の葉を広げた季節に再訪し、やっとメグスリノキと同定できたものだった。この時、「メグスリノキであってくれ!」と祈る気持ちだったのはいうまでもない。

 ところで私は、残念ながらまだこのメグスリノキの紅葉を見たことが無い。個人的には、メグスリノキほど美しい紅葉はないと思っているが、この木の立ち位置はクボの底にあり、かなりの長身を誇る。当然幹の下の方には伸びた枝は無く、拡げた梢の葉は遥か上にあり、紅葉を見るには向かない木なのかもしれない。しかし、一度はその旬の季節に訪れたいと思っているが、果たして今年はどうだろうか。

            2009年9月18日   一葉
 
 撮影日

 上  2007年  9月02日

 下  2007年  9月02日


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